栄養学の基礎と運動・スポーツ栄養学

栄養学の基礎と運動・スポーツ栄養学

五大栄養素

三大栄養素とは、身体がエネルギーを作るために必要な栄養素のことを指します。

三大栄養素は以下の3つです。

  1. 炭水化物(糖質)
  2. 脂質
  3. たんぱく質

これらは エネルギー源となる栄養素 であり、日常生活や運動の活動エネルギーとして使われます。

炭水化物(糖質)

主のエネルギー源

糖質の主な役割は、脳や体を動かすための即効性の高いエネルギー源となることです。 体内で分解されると ブドウ糖(グルコース) となり、脳や筋肉のエネルギーとして利用されます。余った分は筋肉や肝臓に貯蔵されますが、過剰だと脂肪として蓄積されます。不足すると集中力の低下や筋肉の減少を招くため、健康維持に欠かせない三大栄養素の一つです。

脳・神経系のトレーニングでは糖質は唯一のエネルギー源となります。血糖値が空腹時レベルに低下すると筋肉グリコーゲン量は枯渇し疲労が起こる。

運動時における糖質代謝

強度や時間に応じて体内の糖をエネルギーに変える仕組みです。高強度ほど糖への依存度が高まり、まず筋肉内のグリコーゲンが、次に血中の糖が使われます。糖が枯渇するとスタミナ切れや筋肉の分解を招くため、運動前後の適切な補給がパフォーマンス維持と疲労回復の鍵となります。

タイミング別の糖質摂取の目安
タイミング役割推奨される内容
運動前貯蔵量を最大にする1〜3時間前に、おにぎりやバナナなど
運動中血糖値を維持する1時間以上の運動ならスポーツドリンク等で補給
運動後回復と筋分解の抑制速やかに摂取して、枯渇したグリコーゲンを補充
炭水化物は糖質と食物繊維に分類されます
分類特徴役割主な食品重要ポイント
糖質体内で分解されエネルギーになる身体活動のエネルギー米・パン・麺・果物運動パフォーマンスに直結する
食物繊維消化酵素で分解されない腸内環境改善野菜・海藻・豆類ダイエット・健康管理に重要
糖質の種類
分類構造特徴主な食品吸収速度補足
単糖類糖1つ最もシンプルな糖果物・はちみつ非常に速い血糖値が急上昇しやすい
二糖類糖2つ単糖類が2つ結合砂糖・乳糖速いお菓子や甘味料に多い
多糖類糖多数複雑な構造米・パン・麺・いもゆっくり主食として理想的
食物繊維の種類
種類特徴主な働き食品例補足
水溶性食物繊維水に溶ける血糖値上昇抑制・コレステロール低下海藻類・果物・オートミールダイエット中の満腹感向上
不溶性食物繊維水に溶けない便秘改善・腸の働き促進野菜・豆類・玄米腸内環境改善に重要

脂質

脂質は三大栄養素の一つであり、身体にとって重要な役割を持つ栄養素です。

脂質はエネルギー源として利用されるだけでなく、「ホルモンの材料、細胞膜の構成、脂溶性ビタミンの吸収」などの重要な機能を持っています。

脂質のエネルギー量
栄養素1gあたりのエネルギー
炭水化物4kcal
たんぱく質4kcal
脂質9kcal
アルコール7kcal

脂質は炭水化物やたんぱく質の約2倍のエネルギー量を持っています。そのため摂取量が増えるとカロリー過多になりやすいですが、同時に身体に必要な栄養素でもあります。特に女性では脂質不足になると月経不順、ホルモンバランスの乱れ、肌トラブルが起こる可能性があるので適切な量を摂取するのが大切です。

脂質の主な役割
役割説明
エネルギー源身体活動のエネルギーとして使用
ホルモン材料性ホルモンなどの材料
細胞膜の構成細胞の構造を作る
ビタミン吸収脂溶性ビタミンの吸収を助ける
体温維持身体の保温
運動時における脂質代謝

主に長時間・低〜中強度(ジョギング等)の運動で活発になり、脂肪を分解してエネルギーを生み出します。脂質は貯蔵量が多いためスタミナ源として重要ですが、燃焼には大量の酸素と少量の糖質が必要です。強度が上がると燃焼効率が落ちるため、有酸素運動を長く続けることが脂肪燃焼の鍵です。

競技能力の向上と脂質
項目脂質摂取の役割とポイント摂取量の目安(総カロリー比)
基礎体力強化・持久力向上長時間の運動を支える主要な燃料。細胞膜を強化し炎症を抑える「オメガ3」を意識。25%〜30%(質の良い油を優先)
持久力・瞬発力向上糖質を主燃料とするため脂質は控えめにし、消化負担を減らしてエネルギー効率を高める。20%〜25%(練習量に合わせ調整)
ウエイトコントロール脂質を制限しすぎず、代謝を落とさない程度に抑える。脂溶性ビタミンの吸収を維持。20%以下(極端な制限は避ける)
脂質の種類
分類特徴食品例健康への影響
飽和脂肪酸常温で固まりやすい肉脂・バター撮りすぎは健康リスク増
不飽和脂肪酸常温で液体魚・植物油健康効果あり
トランス脂肪酸人口脂肪マーガリン・加工食品健康リスクが高い
飽和脂肪酸

飽和脂肪酸は主に動物性食品に多く含まれており、「牛肉・豚肉・鶏肉の脂身、バター、ラード、チーズ、生クリーム、ココナッツミルク、パーム油など」が主な食品です。摂りすぎるとコレステロールが上昇して肥満・動脈硬化のリスクにつながります。適量を摂るように心がけることが大切です。

不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸は植物油や魚の脂に多く含まれており、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を低下させる働きがあります。酸化しやすい性質がありますが、適度な摂取は心血管疾患の予防に寄与するとされています。

分類食品例特徴
一価不飽和脂肪酸オリーブオイル・アボカド悪玉(LDL)コレステロールを低下させる
多価不飽和脂肪酸(オメガ3系)魚・ナッツ血液をサラサラにする、抗炎症作用
多価不飽和脂肪酸(オメガ6系)サフラワー油、ひまわり油、大豆油血中コレステロールを下げる(撮りすぎ注意)
トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は人工的に加工された脂質で、「マーガリン、ショートニング、加工菓子、揚げ物など」に多く含まれています。摂りすぎると心血管疾患リスク増加、細部の炎症促進など多岐にわたって健康リスクが高くなるため、多くの国では摂取制限が推奨されています。

脂質を摂ると太ってしまうのか?

脂質はエネルギー密度が高いため、摂取量が増えるとカロリー過多になり太りやすいです。しかし脂質を完全に制限すると「満腹感低下、ホルモン低下、代謝低下」などが起こる可能性があります。生命維持には欠かせない栄養素なのでダイエットでは脂質を適切にコントロールすることが大切です。

たんぱく質

筋肉、臓器、皮膚、髪など体のあらゆる組織を作る材料になることです。さらに、代謝を助ける酵素、免疫に関わる抗体、ホルモンの主成分として生命維持に不可欠な機能を担います。体内では常に作り替えられているため、不足すると筋力低下や免疫力の低下、肌荒れなどを招く重要な栄養素です。

体作りにおけるたんぱく質摂取の最適なタイミング
スクロールできます
タイミング主な役割・効果摂取のポイント
運動前筋肉の分解(カタボリック)抑制1〜2時間前に軽食やアミノ酸で血中濃度を高める
運動後筋肉の合成促進・修復(ゴールデンタイム)60分以内に摂取。糖質と合わせると吸収効率UP
就寝前成長ホルモンに合わせた筋肉の修復消化の負担を抑えつつ、ゆっくり吸収されるものを
起床時枯渇した栄養の補給・代謝向上体内のたんぱく質不足を解消し、筋肉減少を防ぐ
目的別たんぱく質目安摂取量
目的・活動レベル体重1kgあたりの摂取量目安(体重60kgの場合)
一般的な健康維持1.0g約60g
フィットネス1.5g約90g
持久力系競技(マラソン等)1.4g 〜 1.7g約84g 〜 102g
筋肥大・瞬発系(筋トレ等)1.6g 〜 2.0g約96g 〜 120g

※たんぱく質の過剰摂取は代謝系に影響し、生理機能の不均衡を引き起こす原因となります。たんぱく質を多く含む動物性食品は、脂肪含量も多く脂肪の過剰摂取になりやすい。アミノ酸スコアの高い良質なたんぱく質を必要なだけ摂取することが重要です。

SALUGIA®︎が推奨するたんぱく質量も含みます。

動物性たんぱく質と植物性たんぱく質
分類食品例特徴
動物性肉・魚・卵・乳製品必須アミノ酸が豊富
植物性大豆・豆類脂質が少ない
たんぱく質不足のリスク

たんぱく質が不足すると「筋肉量低下、基礎代謝低下、疲労感、肌・髪トラブル」などの問題が起こる可能性があります。ダイエット中はカロリー制限によりたんぱく質不足になりやすいので意識的に摂ることが大切です。

筋たんぱく質バランス
状態結果
合成 > 分解筋肉増加
合成 = 分解筋肉維持
合成 < 分解筋肉減少

ビタミン

ビタミンは微量で身体の機能を調整する栄養素です。体内ではほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要があります。

ビタミンは大きく 2種類 に分類されます。

分類特徴主なビタミン
脂溶性ビタミン脂に溶けるA・D・E・K
水溶性ビタミン水に溶けるB群・C
脂溶性ビタミン
ビタミン主な働き食品例
ビタミンA皮膚・粘膜の健康レバー・人参
ビタミンD骨形成魚・きのこ
ビタミンE抗酸化作用ナッツ・植物油
ビタミンK血液凝固緑黄色野菜

脂溶性ビタミンは体内に蓄積されるため、過剰摂取には注意が必要です。

水溶性ビタミン
ビタミン主な働き食品例
ビタミンB1糖代謝豚肉
ビタミンB2糖代謝・脂質代謝乳製品
ビタミンB6たんぱく質代謝
ビタミンB12赤血球形成・中枢神経系機能肉・魚
葉酸DNA合成緑黄色野菜
ビタミンC抗酸化・免疫・鉄吸収と代謝果物

ミネラル

ミネラルは身体の構造や機能を維持する無機質の栄養素です。骨や歯の形成、神経伝達などに関わります。

ミネラル役割食品例
カルシウム骨・歯形成乳製品
赤血球形成赤身肉
マグネシウム神経・筋肉機能ナッツ
カリウム体液バランス野菜・果物
亜鉛免疫・代謝牡蠣

血糖値の話

血糖値とは?

血糖値とは血液中に含まれるブドウ糖(エネルギー源)の濃度のこと。この血糖値は身体のエネルギー管理において非常に重要な指標で脳や筋肉を動かす役割がありますが、高すぎると糖尿病や動脈硬化のリスクを高め、血管に慢性的なダメージを与えます。

インスリンの役割

血糖値が上昇すると インスリン というホルモンが分泌されます。インスリンは 血糖値を下げる唯一のホルモン です。食事で上昇した血糖値を一定に保つ生命維持に不可欠な役割を担い、不足すると糖尿病を引き起こします。

血糖値スパイクとは?

血糖値が急激に上昇し、その後急激に下がる現象を血糖値スパイクと呼びます。ダイエットではこの血糖値スパイクをなるべく起こさせないことが大切です。

血糖値スパイクが起こるとなぜ太るのか?

体は過剰な糖分を処理するために「インスリン」というホルモンを大量に分泌します。インスリンは、食事から得たエネルギーを脂肪として蓄積する「肥満ホルモン」の役割を果たします。大量分泌されると、脂肪をため込みやすくなります。またインスリンが多く分泌されている間は、既存の脂肪が分解されにくくなり、ダイエットが難しくなります。

急上昇した血糖値が急降下すると、脳は血糖値不足と誤認し、空腹感や強い眠気を感じて、また食事を摂るという負の連鎖が続いてしまうのでダイエットではなるべく血糖値をコントロールすることが大切です。 

血糖値を安定させるにはどうすれば良いのか?

血糖値を安定させるには、食事の「内容」「順番」「タイミング」に加え、「食後の過ごし方」を整えることが効果的です。

血糖値が急上昇する食事
食品タイプ食品例
精製炭水化物白米・食パン
砂糖食品お菓子・ケーキ
糖質飲料清涼飲料・野菜、果物ジュース
血糖値が安定する食事
種類理由
食物繊維糖の吸収を遅らせる
たんぱく質血糖値の急上昇を抑える
低GI食品血糖値の上昇を緩やかになる

特に糖質+脂質の組み合わせは血糖値が上がりやすく食べ過ぎを招きやすいです。「たんぱく質、食物繊維」が不足しないようにバランスの良い食事を心がけることが大切です。

食べる順番(ベジファースト)

「①野菜(食物繊維)→②たんぱく質→③炭水化物」の順番で食べると血糖値上昇抑制、インスリン分泌抑制、食べ過ぎ防止が期待出来ます。

インスリン抵抗性

インスリン抵抗性とは、インスリンが分泌されてもその働きに反応しにくくなる状態を指します。通常、血糖値が上昇すると膵臓からインスリンが分泌され、血液中のブドウ糖を細胞へ送り血糖値を下げます。しかしインスリン抵抗性がある場合、細胞がインスリンの指示にうまく反応できず、血糖値が下がりにくくなります。その結果、身体は血糖値を下げるために さらに多くのインスリンを分泌する状態になります。

インスリン抵抗性が起こる主な原因
原因理由
過剰な糖質摂取血糖値スパイクが繰り返されるから
内臓脂肪の増加インスリン感受性が低下するから
不規則な生活による体重増加体脂肪が増加するから
運動不足筋肉の糖利用が低下するから
睡眠不足グレリン(食欲増進ホルモン)が過剰分泌するから
慢性的なストレスコルチゾール(ストレスホルモン)が過剰分泌するから

コルチゾールとは・・・副腎皮質から分泌されるストレスホルモン。適度な分泌は集中力やモチベーションUP、ストレスに強くなったり、代謝UPの効果がありますが、過剰分泌は不眠症、うつ病、海馬の萎縮、肥満などのリスクが高くなります。

インスリン抵抗性が続くとどうなるのか?

インスリン抵抗性が続くと「脂肪が落ちにくい、甘いものの欲求がさらに強くなる、強い眠気、内臓脂肪が蓄積しやすくなる」といったダイエットに向かないことが起きます。また高血圧、脂質異常症、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病や合併症のリスクが高くなります。そのためダイエット問わず健康作りでも血糖値を安定させることがすごく大切です。

インスリン抵抗性を改善する生活習慣
改善方法理由
運動をする(おすすめは筋トレ)筋活動が糖代謝を促すから
食物繊維を積極的に摂る血糖値の上昇を抑制するから
たんぱく質を摂る過食を抑えて血糖値が安定するから
十分な睡眠をとるホルモンバランスが整うから
体脂肪減少インスリン感受性が良くなるから

特に 筋肉量の増加 はインスリン感受性を高める重要な要素です。筋肉は体内で最大の糖消費組織であり、日々のトレーニング習慣によって私生活での糖利用効率が高まります。

水分の役割

血液として酸素や栄養素を全身に運び、老廃物を排出する「物質の運搬」です。また、汗による「体温調節」や、細胞の形態維持、代謝をスムーズに進める役割も担います。わずかな不足でもパフォーマンス低下や脱水症状を招くため、生命維持と運動能力の維持に不可欠な存在です。

水分摂取の最適なタイミング

タイミング 目的摂取のポイント
運動前事前に体を潤し、体温上昇を抑える30分〜1時間前に250〜500mlを数回に分けて飲む
運動中失われる水分を補い、脱水を防ぐ15〜20分おきに100〜200mlずつ、こまめに摂取
1時間以上継続エネルギー補給と電解質の維持糖質(4〜8%)と塩分を含むスポーツドリンクが最適
運動後低下した体重の復元と疲労回復減少した体重1kgにつき1.5L程度を目安に補給

運動中の飲み物は、吸収を早めるために5〜15℃程度に冷やしたものを選ぶのが理想的です。

カロリーとは?

カロリーとは、食べ物が持つエネルギー量を表す単位です。栄養学では通常 kcal(キロカロリー) で表されます。

各栄養素のカロリー

  • 炭水化物:4kcal / g
  • たんぱく質:4kcal / g
  • 脂質:9kcal / g

例えば炭水化物50gを摂取した場合50g × 4kcal = 200kcalとなります。

人間の身体はこのエネルギーを使って「呼吸、体温維持、運動、内臓活動などを行っています。

体重が増減する仕組み

体重の増減は非常にシンプルな仕組みで決まります。それは摂取カロリーと消費カロリーのバランスです。

体重が増える場合

摂取カロリー > 消費カロリー

この状態が続くと、余ったエネルギーが体脂肪として蓄積されます。

例えば摂取カロリー2500kcal、消費カロリー2000kcal、余剰エネルギー500kcal

この500kcalが脂肪として蓄積されていきます。

体重が減る場合

摂取カロリー < 消費カロリー

この状態になると、身体は不足したエネルギーを補うために「体脂肪、グリコーゲン」などを分解してエネルギーとして使用します。この結果、体脂肪が減少し体重が減少します。

ただしカロリーをマイナスにしたとしても体脂肪が減ってダイエットが成功するとは一概に言えないので、経過観察しながら体重の増減を見ていくことが大切です。

1日のカロリー摂取目安量

以下のリンクから自分の活動代謝量(TDEE)を測定してみてください。結果の数値はあくまで目安で個人差があります。

カロリー計算ツールはこちら

PFCバランス

PFCとは三大栄養素(P:タンパク質、F:脂質、C:炭水化物)のバランスのことで、このこのバランスを整えることで体作りの最終が大きく変わります。SALUGIA®︎が推奨するPFCバランスは目的別に分けており、以下の通りです。

PFC
ダイエット20%20~30%50~60%
ボディメイク25%20~25%50~55%
健康作り15~18%25%57~60%

理想の食事バランス

健康的な食事バランス

栄養学の基礎と運動・スポーツ栄養学
① 野菜と果物(プレートの1/2)
項目内容
基本お皿の半分は野菜と果物で埋めるのが理想
おすすめ食材緑黄色野菜、葉物野菜、根菜(じゃがいも以外)、海藻、きのこ、果物
注意点じゃがいもは血糖値への影響が大きいため、野菜としては考えない
おすすめの考え方毎食「3色以上の野菜」を意識する
ポイント最初に野菜から食べることで血糖値の急上昇を防ぎ、食べ過ぎ予防になる
② 主食(プレートの1/4)
項目内容
基本炭水化物は「量」よりも「質」が重要
おすすめ食材玄米、オートミール、全粒粉パン、雑穀米、全粒粉パスタ、大麦
控えたいもの白米の食べ過ぎ、菓子パン、精製パン、砂糖の多いシリアル
おすすめの考え方白い炭水化物を茶色い炭水化物へ変える
ポイント白米:玄米=7:3くらいから始めると継続しやすい
③ 良質なたんぱく質(プレートの1/4)
項目内容
基本毎食たんぱく質を取り入れることが重要
おすすめ食材魚、肉、卵、大豆製品、納豆、豆腐、豆類
控えたいもの加工肉(ベーコン・ソーセージ)
おすすめの考え方特に朝食にたんぱく質を入れる
ポイント卵、ヨーグルト、納豆、プロテイン、ギリシャヨーグルトを朝に取り入れる
④ 健康的な油を使う
項目内容
基本良い脂質はしっかり摂ることが重要
おすすめ食材オリーブ油、キャノーラ油、大豆油、コーン油、ひまわり油、ピーナッツ油
控えたいものトランス脂肪酸
おすすめの考え方脂質=悪ではないと理解する
ポイントダイエット中ほど脂質をゼロにしないことが大切
⑤ 飲み物は水を中心に
項目内容
基本水・無糖飲料を中心にする
おすすめ飲料水、お茶、無糖コーヒー、無糖紅茶
控えたいものジュース、加糖カフェラテ、エナジードリンク、清涼飲料水
おすすめの考え方水分補給は「飲む習慣」を作ること
ポイントいきなり2Lではなく、今より500ml増やすことから始める

一番大切な考え方

「食べない」より「選び方」
項目内容
大切なことダイエットは食べないことではなく、何を食べるかが重要
意識すること減らすより選ぶ、我慢より習慣化、短期より継続
私の考え健康的に痩せる人は、食事制限ではなく食事改善をしている

身体機能の日内リズム

身体機能は午後にピークとなる

人の身体能力、知的作業能力は体温上昇の変動とよく一致している。持久力や筋力、肺活量などの運動機能の朝より夕方に最大となる。なので、筋力トレーニングをするときは夕方が1番トレーニング効果が高まる。

身体機能身体機能がピークなる時間帯
体温午後2時ごろ
脈拍昼過ぎ
血圧午後2時ごろ
計算速度午後2時ごろ
筋力夕方
酸素消費量夕方
肺活量夕方

成長ホルモンは体力作りの要

成長ホルモンとは?

脳の下垂体前葉から分泌され、骨の成長、筋肉・臓器の修復、脂肪分解、代謝調節を担うタンパク質ホルモン。主に小児の身長を伸ばす働き(成長促進)に加え、成人でも疲労回復や若返り(アンチエイジング)に関わる「若返りホルモン」として生涯分泌され、特に睡眠中に多く分泌されます。

成長ホルモンが分泌されるとどうなる?
  • 骨の強化: 骨密度を維持し、骨を丈夫に保ちます。
  • 筋肉の発達: アミノ酸の取り込みを促してタンパク質の合成を活発にし、筋肉を増やしたり維持したりします。
  • 脂肪の燃焼: 脂肪細胞に蓄えられた中性脂肪を、エネルギーとして使いやすい形(遊離脂肪酸)へ分解します。
  • 基礎代謝の向上: 筋肉量の維持や脂肪燃焼効果により、太りにくい体質を作ります。
  • 肌の若返り: 肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促進し、シミやしわの改善を助けます。
  • 保湿とハリ: コラーゲンの生成を促し、肌の潤いや弾力を保ちます。
成長ホルモンが分泌するタイミング
  • 睡眠中
    • 筋肉のタンパク質合成を促す
  • 高強度トレーニングや運動中
    • 運動直後にタンパク質豊富な食事と快眠によって、運動で分解した筋肉を速やかに修復・合成を促す。
    • 成長ホルモンには脂肪合成を抑制する作用がある。
  • 空腹感
    • 胃から「グレリン」という食欲増進ホルモンが出る空腹時に分泌が活性化します。

成長ホルモンを分泌させる習慣を作るとダイエット効果はもちろん、アンチエイジングや若返り効果などあらゆる健康効果が高まります。

運動に適した時間帯

体温や血圧、身体機能が低い早朝は運動やトレーニングを行うには最も適さない時間帯です。さらに早朝に激しい運動をすると、ノルアドレナリンやアドレナリンが過剰分泌されて、体のリズムが乱れ、心拍数や血圧も高く、心臓への負担が大きくなりやすくなります。また疲れやすくもなります。

中・高齢者は午前6時〜11時の時間帯に心筋梗塞や狭心症の発症が最も多いことから、この時間にハードなトレーニングをすることは要注意です。

一方で朝に軽い体操やウォーキング程度の軽めの運動はコンディショニング調整に効果的です。

運動と食事のタイミング

トレーニングと食事摂取タイミング

トレーニングでは筋肉たんぱく質の合成よりも分解を促されこの状態が数時間も続くため運動後には適切な栄養素を速やかに補給する必要がある。ある研究では10人の被験者に最大酸素摂取量60%のサイクリング運動を1時間実施し、その直後あるいは運動3時間後にサプリメント(たんぱく質40%、糖質28%、脂質32%)を摂取させた。下肢のたんぱく質合成を調べると、運動直後のグループの方がたんぱく質合成が優位に高まっていた。

また運動直後に食事を摂ることで筋肉量が増加し、安静時代謝量の増加や、体脂肪蓄積の抑制効果がある。

トレーニング後には出来るだけ早く食事をすると多くの糖質とたんぱく質が効率的に筋肉に取り込まれます。

朝食はコンディション調整の要

起床時は肝臓グリコーゲンが枯渇した状態です。朝食を抜くと脳の最大のエネルギー源なので、判断力、意欲の低下が起きやすくなる。またグリコーゲンが十分に蓄えられていないと早く疲労してしまう。

朝食抜きは「太りやすい体質」になる

太りやすい体質になる理由
  1. エネルギーが体内に入ってこないため、筋肉を分解して糖新生により糖質を産生する。筋肉の減少は基礎代謝の低下を招き、1日のエネルギー消費量が低下して肥満になりやすくなるから。
  2. 夕食で過食につながりやすく、血糖値スパイクが起こりインスリンの大量分泌により体脂肪増加に繋がるから。

月周リズムと体力

女性には約28日を1サイクルとした月経周期が存在する。

月経周期とウエイトコントロール

項目月経前後排卵前後閉経
エストロゲン分泌低い高い低い
脂肪合成高い低い高い
脂肪分解低い高い低い
対策食事コントロール持久系運動食事コントロールと持久系運動の併用

月経期には脂質の多い食事を避けて、排卵後の黄体期は体脂肪の燃焼しやすい有酸素運動がウエイトコントロールに適している。

更年期はエストロゲンの分泌が低下した状態、すなわち月経期と同じような状態が長時間続くことになる。この時期は、食事コントロールと有酸素運動を併用することが肥満防止と健康増進につながる。また運動中の水分補給にも糖質が入った清涼飲料水は避けるべきです。

生理前の意識:PMS(月経前症候群)対策 

生理前はホルモンバランスの変化で血糖値が急激に下がりやすくなり、イライラや過食を招きやすくなります。

血糖値を安定させる
  • 低GI食品を選ぶ: 白米よりは玄米や全粒粉パン、おやつには芋類など、ゆっくり吸収される炭水化物がおすすめです。
  • 少量頻回食: 1回の食事量を減らし、回数を分けることで空腹感と気分の浮き沈みを抑えられます。
心の安定を助ける成分
  • ビタミンB6・マグネシウム: 牛肉、まぐろ、カツオ、大豆製品などは、イライラを抑えたり代謝を助けたりします。
  • カルシウム: 乳製品や小魚は、情緒不安定の緩和に役立つという調査結果があります。 

生理中の意識:血行促進と貧血対策

生理中は出血による鉄分不足や、体温低下による血行不良が起こりやすくなります。

鉄分を積極的に摂る

レバー、アサリ、赤身の肉・魚などが効果的です。ビタミンC(野菜や果物)と一緒に摂ると吸収率が高まります。

体を温める

体温が下がり代謝が落ちる時期なので、温かいスープや根菜類を摂り、冷たい飲食物は控えましょう。

たんぱく質

血液やホルモンの材料となるため、肉・魚・大豆製品を1日3食しっかり取り入れましょう。

夜食(非活動時の食事)による影響

エネルギー消費が減少する夜間に夜食を摂取すると、消費されなかったエネルギーが体脂肪として蓄積される。スポーツ選手は夕方のトレーニング後、なるべく早くバランスの良い食事を摂取して速やかに回復、たんぱく質の修復が重要です。

夜食に最適な食べ物

対象夜食の目的おすすめの食べ物・飲み物
一般の方睡眠の質を下げず、太りにくい温かいスープ、ホットミルク、豆乳、少量のナッツ
(内臓を温め、入眠をサポート)
スポーツ選手疲労回復と筋肉の修復ギリシャヨーグルト、バナナ、お粥、にゅうめん
(タンパク質と消化の良い糖質を補給)

どちらの場合も、寝る直前は避け、就寝の1〜2時間前までに済ませるのが理想的です。

エネルギー産生と消費

スクロールできます
工程 主なエネルギー源運動の強さ向いている運動(例)期待できる運動効果
1. 解糖系糖質高強度短距離走、筋トレ(高負荷)瞬発力アップ、筋肥大、糖の消費
2. クエン酸回路糖・脂質中〜低強度ジョギング、水泳、ウォーキング持久力アップ、疲れにくい体づくり
3. 電子伝達系糖・脂質中〜低強度ヨガ、スロージョギング脂肪燃焼、心肺機能の向上

運動を継続的に行うと、安静時の基礎代謝量が上昇し、常に体脂肪の燃焼が高くなるので、運動の効果は運動時のエネルギー消費のみではない。